2008年08月16日

モンゴル日蝕の旅 後半編

8月10日夕方、日蝕の旅を終えてモンゴルの首都ウランバートルに到着。ドライバーを含め全員疲労でかなり疲れている。それに、そうとう埃っぽい。未舗装のがたがた道がかなりこたえた。

8月1日の日蝕後、翌日は一番近くの街まで一日中ひたすら走り続けた。4日間キャンプ生活でまともな料理を食べていなかった上に、最後は水もなくなりそうになっていた。2日の夜遅くに着いた街で、やっと井戸からの水にありつけた。
水や食料、当たり前におもっていたことの有難さを痛感する。

その後は、現地ドライバーの疲労もあって、少しペースを落とすことに。途中、小さな滝の近くでキャンプをしたり、日本人の経営する温泉宿に泊まったりして、モンゴルの自然を楽しみながら、北東のウランバートルを目指す。

9日、最後の夜は、モンゴルの穏やかな景色が広がる湖のほとりでキャンプ。
自分たちのテントのすぐ横を馬の群れが湖に向かって走り抜けていく。
緯度が高いせいで、夏の間、日は長く日没は8時半くらいになる。
そして、日が長いのと同じように夕日も又同じように長く、一時間半程綺麗な夕日をゆっくりと堪能できる。
そして、最後は、寝袋に包まりながら夜空を眺める。満天の星に、天の川もはっきりと見え、流れ星もいくつも見える。
雄大で美しいモンゴルの自然の中、旅の疲労感が逆にさわやかな気持ちにさせてくれた。

15日間一緒に旅をした9人の仲間、そして、旅のチャンスをくれたモンゴルの自然と人々に深い感謝。

相変わらず、旅を通して学ぶことの多さに驚かされる。そして、今回は、他の人たちと一緒に旅をすることで、更に多くのことを学ばせてもらった。
今回学んだことを活かして、これからの残りの旅をもっと深く良いものにしていきたい。

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2008年08月14日

皆既日食!

8月1日 午後7時 モンゴル南西の端Gobi A strictly protected area 内でわずか30秒ながら無事皆既日食を観ることに成功。

今までに体験した現象もしくは観た風景の中でももっとも超越的な体験だった。
余りの凄さに涙は出ずに、目の前で起きたことが現実なのか信じきれず、呆然としてしまった。

自分たちを遥かに越えた存在の太陽と月。

結局、太陽がなければ、地球に一切の光はなく、一切の生命はない。
当然、人類もいない。

月が太陽を隠すことで、突然の夜がおとずれる皆既日蝕という現象。
言葉で簡単に表現してしまえば、夜になるという日常的な出来事のように思えるけど、実際の景色は通常の人間の常識的感覚や想像力を超えている。
まるでSF映画かコンピューターグラヒィックの世界に突然放り込まれたようだ。

三日月ほどの太陽になっても、その太陽の欠けた大きさに較べ、まだそれなりの明かるさを保っていて、太陽の放つ光の強さに驚かされる。
あまりに当たり前すぎて忘れてしまっているけど、昼間の明るさは太陽に照らされてのことを再認識させてくれる。

太陽が月に隠れるにつれあたりは薄暗くなり、風が少しづつ吹きだしてくる。
多分、太陽の光が多く届く温かいところでは温かい空気が上にあがり、日蝕の下の光の届かない涼しい場所の空気が流れ込んでいくことで、風が起こるようだ。

太陽が月に完全に隠された、皆既日食の瞬間。
あまりの状況に自分では今回確認できなかったが空に星が見えるほどにあたりは暗くなり、地平線は360度全てが夕暮れ時のような色に染まっている。(後で、写真で確認したところ日蝕の左上に星かもしくは金星かなにかの惑星が見える。)
少し前から吹き出していた風は更に強くなり、突風に変わる。
これだけでも周辺は十分に非日常的で異様な雰囲気と景色に包まれている。
嵐が来る前のように、人間や動物に備わった第六感があたりの異常を感じてどこか不思議な感覚が体に走る。


目の前の暗闇に輝く日蝕の太陽と月。
太陽それ自身は月に隠れ実際には黒い月が見え、その周りから太陽の光がお釈迦様の後光のように漏れ、さらにその周りを太陽のコロナが煙のように覆っている。

夕方の七時とは言えモンゴルの高い緯度のせいで、太陽は東京の夏の4時くらいの位置にあり、ちょうど少し首を傾けたくらいで観やすい。
目の錯覚なのか暗闇に後光のように輝く太陽の光はとても大きく見える。
日中の高いところにある日蝕は太陽の大きさも小さく見えコロナなどは見えることは少なく、逆に、日の入りや日没に近ければ近いほど太陽は大きく見えるという。

劇的でダイナミックな天体ショーが、宇宙に存在する地球という惑星の上に自分は立っているんだと言ういままでに感じたことのない感覚を感じさせてくれた。

ただただ、信じられない光景。
不思議と感動的な風景を見たときにおとずれる歓喜や涙はやってこなかった。
それよりも目の前の光景が現実なのか幻想なのか理解できなかった。
すこし、大げさに聞こえるかもしれないけど、自分の体験した皆既日食は奇跡と呼べるほどに常識や日常を超えた現象・風景だった。

28年間の人生で、昼間が突然数十秒だけ夜になることも、太陽が月に隠されることも経験したことがなかった。
自分の人生においてもっとも当たり前のこととして捉えていた太陽の存在や昼夜のこと。
そのもっとも根本的な部分を覆される衝撃、そして皆既日食の太陽と月の神々しい美しさがいろいろなことを思い起こし、気づかせてくれた。


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日蝕メガネで太陽の欠ける様子を眺める。

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この時点で太陽は半分ほど月に隠された。あたりはほんの少し暗くなっている。

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三日月ほどの太陽の大きさに、あたりはだいぶ薄暗くなり、風が吹き出した。異様な雰囲気。

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皆既日蝕の瞬間。右上の少し大きく輝いている部分がダイヤモンドのように見え、この状態をダイアモンドリングという。
どうしても写真では実際のスケール感を伝えきれないので、とても残念。

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日蝕後、全員で記念写真。
日蝕のことなどまともに知らずにここまで運転させられた現地ドライバーまでも大興奮。

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日蝕への旅

8月1日の日蝕までの旅を出来るだけ写真を使って簡単に書こうとおもいます。
結構ハードな旅路の中で、日記を書いていなかったので、文章で書けるほど記憶がしっかりと残っていなくて、、、

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出発前、泊まっていた安宿の前で、旅の道順を決める。ツアー会社に頼んでいるわけではないので自分たちで道やスケジュールを決めることに。

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ラクダや羊、ヤギ、馬、牛、ヤク、いろいろな家畜がモンゴルの大地に悠々と暮らしている。

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宿はモンゴルの移動式テントゲルや通常のテントで泊まる。

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目的地に近づくにつれて、大草原の景気から大荒野の景色へと変わっていく。

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これから先4日ほど水、ガソリン、食料が手に入らない地域に行くので、一通りのものを車に積み込む。

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わずかなわだちの残る岩だらけの谷間を抜けて行く。もうこのあたりに来るとゲルを見かけることもなく、人の気配も、動物の気配すらまともにない。

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ここが目的地のあるGobi A strictly protected area(ゴビ砂漠厳重自然保護区) を守る警察が住むゲル。この先から中国の国境300KMあたりまで誰も住んでいないとのこと。

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ウランバートルで用意してきた許可書に警察がけちをつけてきて、この先に進めなくなりそうになる。あの手この手で交渉してなんとか許可書をもらえることに。
この手のパターンは通常お金を欲しいだけのことがほとんどで、お金さえ払えばなんとかなるが、今回は、この先に軍隊がいるとか、ここはオレの管轄じゃないからとか、いろいろと面倒だった。しかし、言葉が自分たちの運転手ともまともに通じないので、コミュニケーションが大変だ。

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7月30日のキャンプ地。大荒野の中でのキャンプ。
余りの気持ち良さに外で寝たために風邪をひいてしまった。

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GPSと地図を使って何度も方角を確認する。ここまで来ると、わだちも見つからない。

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31日のキャンプ地。皆既日食が100%見えるラインまでわずか100キロ。
ここ4日間未舗装の道をひたすら走り続け、みんなかなり疲労が溜まっている中での最終キャンプ地到着。
そんな中、今日は、一日風邪ですっかりダウンしていた。わだちのないがたがたの道を走る車に乗っているだけで、風邪の体が痛む。

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目的地周辺の衛星写真。
白いラインが国境線で、右上がモンゴルで左下が中国になる。
赤いラインが皆既日蝕の中心線で、この下だと皆既日食は2分ほど観ることができ、中心線から離れれば、離れるほど、見れる時間は短くなる。
そして青いラインが皆既日食が見える北限のライン。この中に入らないと100%の皆既日食がみれない。
ということで、目的地は写真中心から少し下にいったところ。
南と西に中国があり、このあたり直径数百キロはまともに人が住めるような環境にない大荒野が広がる。
そういった二つの条件によって、人の手がほとんど入らずこのあたりは国連も支援する厳重自然保護区に指定されている。
正直、動物や植物にあふれているわけでもなく特別に保護するまでもないように思える場所だけど、人間の開発や破壊の手が地球上のあらゆるところに及んでいる現代、こういった場所はとても貴重な場所に思えた。
こういった場所に立ち始めて感じることの出来ることも沢山ある。
posted by taku at 19:02| Comment(0) | TrackBack(0) | モンゴル皆既日蝕の旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

7月27日 モンゴル皆既日蝕の旅

7月27日
モンゴルの首都ウランバートルの中心から30分ほど車で走るだけで、モンゴルのイメージ通りの緑に彩られた緩やかな丘が続く大草原の景色が広がる。
そして、更に30分ほど走ったところでアスファルトの舗装道路から未舗装のわだちへと変っていく。
ただ、ひたすらに続く緑の草原の緩やかな丘に、わだちをふさぐ羊の大群、小さな池の周りで水を飲む馬の群れ、遥か遠くを猛スピードで走るガゼル、馬に乗り羊の大群を操る羊飼いの家族、白い小さなモンゴル式テントゲルなどが、モンゴルの大きな青い空の下に悠々と存在している。

これから2週間、モンゴルの大草原を6人の日本人、フランス人の女性一人、そして、モンゴル人のドライバー二人と4WD車2台で旅をする。
そして、今回の旅の一番の目的は皆既日食。

23日にモンゴルに着いてからすっかり準備に追われて日記を書けないでいた。
それというのも皆既日食を見ると言っても、そう簡単なものではない。
まずは、NASAが提供している日蝕の見える場所の情報、そして晴天率の情報を見てどこに行けば100%の皆既日食が見れて、晴天になる可能性が高いのかを調べる。それというのも、99%しか月が太陽を隠さないのと100%ではまったく違うとのこと。そして、皆既日食が起きたときに雲が太陽で隠れてしまっても、その瞬間を見ることができない。
ということで、100%の皆既日食が見え、晴天率がもっとも良い場所はモンゴルの南西の果てゴビA砂漠厳重保護区になった。
ここは、モンゴルでももっとも過酷な自然環境にあるために人が住めず、それゆえに自然環境は手付かずで、国連の奨励する自然環境保護区に設定されているような場所。
そして、中国との国境近くということで、国境警備などいろいろと面倒なこともある。

ということで、ウランバートルでは、この旅の準備に忙しく奔走していた。

ここ数年ずっと待ち望んでいた皆既日食の旅。
想いっきり楽しもう。

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posted by taku at 18:34| Comment(0) | TrackBack(0) | モンゴル皆既日蝕の旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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