メキシコ、日本、モロッコを舞台に、それぞれの物語が繋がっていく。
この映画のテーマは「すべては繋がっている」ということ。
夢見がちに想われるか、もしくは、当たり前だよと言われるか、
テーマが漠然としていて捉えにくいので、あまり表現のテーマに使われることが少ない。
そんなテーマを、登場人物ひとりひとりの個性と人生のドラマをしっかりと描きながらも、この星の中ですべての物事は、すべてと影響し合い、繋がっていることをしっかりと表現している。
実際に、自分たちの生とは、
自分自身とその身の回りで起きるローカルなものと、
世界情勢や地球規模の季節の移り変わりなどのグローバルなものとが、
複雑に繋がり影響し合い絡み合っている、、、
誰にとっても、自分に近いところで起きている物事が、自分の人生に影響していることはわかる。
しかし、それよりも大きなものになっていくと、自分との繋がりが見えにくくなり、繋がっているという感覚が薄らいでしまい、そのうちに全く感覚はなくなってしまう。
そんな狭い感覚が現代の多くの問題を引き起こしている。
鬱、環境問題、戦争、、、
しっかりと繋がっているという感覚があれば、多くのことが解決されるとおもう。
この映画の評価に大きな差があるのは、繋がっているという感覚のない人にはこの映画の伝えようとすることがまったくわからないからだろう。